どのような経緯で手にいれたものか記憶があいまいだ。
昭和十一年松下無線株式會社製の並三ラジオ。
30年ほど前、まだ若い時分に郷の古道具屋にて求めたものか。
整流管がなくてダイオードをとりつけ動かそうとした覚えがある。
そのまままた、眠りについたものだ。
保存状態は悪くない。
戦前からの埃のにおいが残っているもの。
シャシーまで国防色に塗装していなくてもいいだろうと思うが、
かなりしっかりつくられているし、純正部品の状態も見た目はよい。
通電するには蓄電器の全交換が必至であろう。
しかしそうすると骨董価値を失いそうだ。
外装をしっかり磨き上げて、そっとしておこうか......。