カテゴリ:再生装置( 77 )
卓上のオーロラ
昨年末よりアンプ作りに没頭している。


c0185653_18214417.jpgこの10年ばかり懸案だった水銀整流管83とSTC 12E1を使ったシングルアンプ。
震災前から計画していて少し厚めの天板を使ったシャーシーの穴あけもあらかた
済んでいたが、あれ以来自分にとって必要以上の出力を持つアンプの価値を
見出せなくて、自作を躊躇していたのだった。

5687を初段とドライバに使い、固定バイアスの12E1をドライブする。
固定バイアスのC電源も高圧電源もそれぞれpチャンネル、nチャンネル
パワーMOSFETを使ったリップルフィルターを介して供給する。
水銀整流管を使う都合上、オン・ディレイタイマーとそれに制御される
パワーリレーは必須だろう。ともかくそれぞれの電源の立ち上げのシークエンスを
厳密に制御する必要があるだろう。

とまあ、そんな考察も出来上がっていたのである。

真空管も入手しており、手を動かすばかりになっていたのだ。
この際だから、とにかく作ってみようと始めた。






c0185653_18240783.jpg途中経過は省くが、とにかく重い重い、半田付けにも手間取った。
もうこの歳ではこれが限界かな。横枠は銘木で作るのを諦め、
桐より柔らかい南洋材で作った。柔らかくて軽いが案外しっかりしている。
オイル仕上げは無理なのでピアノブラックにしようとカシュー塗料を
塗りたくったが、うまく塗れず、大失敗。まるで仏壇アンプの様になった。

まずは傍熱整流管GZ-34を使ってアンプ部を調整した。
立ち上がりが少し不安定。プレートキャップの手前に抵抗と数ターンのコイルを
挟んでパラ止めとした。アマ無線時代以来だね、パラスチック発振なんて言葉。
大型のアンプになると発熱も大きく、時間の経過に伴ってB電圧がじわじわと
高い方に変動する。なんとかせねばなるまいが、夏はちょっとこれも厳しいか。
音のパワー感は相当ありどっしりとした印象を与える。まだ調整途中だが
高音部は少し繊細さに欠けるかもしれない。
逆に聴くジャンルによっては元気な音を響かせる結果となるかもしれない。
ともあれこれからじっくり調整の予定。





水銀整流管83の発光は、実際はこの写真で見るほど明るくはないが、夕方の光の中では静かにぼうっと点り、神秘的だ。
特に今回は高真空度の真空管によく見られる青一色の発光と異なり、プレートの下部から漏れ出す色は
少し緑がかっているのがわかる。
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フェースタイムで5歳になる孫とこの間話していたら「ジイジ、オーロラはどうしてひかるの?」と、突然聞かれ、
一瞬うろたえたが、それはね太陽から風が吹いてくるから光るんだよ、と言ってごまかした。

83から漏れ出す光は、揺らぎこそしなかったが、もう40年も前に北回りの機上から見たオーロラの光の色によく似ている。
あれもこれも時を超えた普遍のソースからの光なのだ。
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by meltcheese | 2017-02-25 17:00 | 再生装置
EH 6L6GC差動プッシュプル
新年早々に製作完了した”寒夜の四地蔵”の佇まいの1626差動プッシュプル。
寄せ集めのPT3個ででっち上げた電源部は初段FET用〜20mA+32V以外は
ヒーター容量、B電圧容量ともほんの少し余裕が足りないようだが
Epk=215V、一管あたり約25mAを流すことができて、
結果、澄んだ俺好みの音を出している。OPTはタンゴのU-25-8(FE-25-8と同等)


ところで、この回路の出力段は定電流動作をするよう、カソード-アース間に
トランジスタ回路が挟んであり、このエミッタ抵抗を変えることで定電流値を
変えることができる。そうか、すると普通の感度の出力管だったら
初段(ドライバー段)はいじらずにこのままで、簡単にいろいろ出力球を変えて遊べるな
と今更ながらちょっと茶目っ気が起きた。
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                     (別PTからヒータ電源の供給を受けてテストラン中のEL34/6CA7)

そこで、試しにEL34/6CA7、6L6GC、6550とお定まりのパワー管を引っ張り出してきた。
ヒーター容量だけは6L6を使うにしても現状ではどうしても足りないようなので別トランスから供給することにして
とりあえず出力管を差し替えて目論見通りになるかをチェック。フムフムいけそうじゃないですか。


よしよし、それならばとお気に入りの1626は別セットで新たにまた作ることに...、付いていた3PTの電源部を取り外し、
本格的に手持ちの大容量PT、PMC-283を取り付けた。というより電源部を新規に作り変える。
とはいえ、大きいトランス、年寄りには、定数見直し部品外し穴あけと、重い重い、書くほど簡単ではない。

当初@40mAでEL34/6CA7、6L6GCを試した(いずれも三結)。6550はだるま姿の太っちょで、
現状横並びに刺せないのでパス。いずれも特性は同じようになるとのことで気にしないことに。
放出熱を考えてEL34よりとエレハモ製の6L6GCを選択した。とりあえずEpk=250V電流は@50mA。
この6L6GC、真空度は良さそうだが4本のうち1本にバイアスのおかしいのがあるらしく
どうしても前段のトリマーでは零調整がつかず、少し調整範囲を広げざるを得なかった。
4〜5時間ほど連続運転すると室温21℃でシャシー-PTの隙間温度55℃。夏はょっと厳しいか。

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さて、音は?う〜ん...悪くない。パワー 感十分、バランスのいい鳴りっぷり。あまり非の打ち所がない。
だがオレはヘソが曲がっている。
これって昔オレが目指したが、捨てたはずの”大きいことはいいことだ”のいはゆる”おっさんアンプ”に近い音かも、と。
さて、この音は以前とどう違うのか、この音に再び慣れるのが、いいのか悪いのか。

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                     (相変わらず真空管にまとわりつくグロー発光の色はきれいだ)

つくづく思う。真空管アンプってバイクをいぢるのに似ているな〜。
排気量(出力)が変わると映る景色や乗り方まで変わる。
排気量(出力)それぞれに完結するこれだというもっともらしい言い分がある。
あれ!余計なことを思い出しちゃった。
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そろそろ立春。
甲州小梅は今年は正月から一ヶ月ももったが
紅い寒ボケも大きい花が開き続けている。
庭に寒肥を撒いた。

          木がらしや目刺にのこる海のいろ(芥川龍之介)

真イワシの丸干しがうまい季節だ。

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by meltcheese | 2017-01-29 14:26 | 再生装置
寒の地蔵尊
c0185653_23374541.jpg昨年末から思い立った新ヴァージョンの1626差動プッシュプル製作。
以前作った12AX7A-1626差動プッシュプルはおとなしいアンプだったが
思ったほど高域が伸びず10年経った今では少し不満に感じ、ニ段構成で
初段FET直結ドライブのものに作りかえようとしていた。

計画はしていたもののその間、6J4-1626パラシングルロフチンホワイトアンプ、
T-850の二段重ね6J4-6GA4ロフチンホワイトなどに手を出し、
なかなか進まなかった。
まあストレートにいかないのはいつものことですけど。




年始から暇にまかせてアルミ板に穴を開け始めた。
電源トランスは適当な予備がもう切れてしまった。
そこで手持ちのジャンクトランスから、高圧用、初段FET用、ヒータとマイナス電源用の3つを寄せ集めた構成とした。
今後真空管を変える予定もあるので、こんなのも暫定的にはありかなと。
それでも差動アンプは回路は簡単そうに見えるが実際の部品配置はかなり場所をとるものである。
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出来上がった音は差動アンプ特有の上品でクリアーな音。
高域が突き抜けている。
やはり随分ロフチンホワイトとは違う音がする。
6N6差動PPと同じ傾向だが少しパワーを稼ぐとどうなるかと。
まあ、少し余裕が出てきた感じかな。
低音量でも十分なスケール感と明瞭さを感じるのは差動に共通する特徴なのであろう。



寒の入りになったと思ったら、最近にない寒波の襲来。今日は正月14日どんと祭。
近くの不動尊に正月飾りを納めた。
寒波は厳しく、今日は終日氷点下だった。
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こんな日はあったかい部屋で、真空管アンプに火を灯し、コーヒーを飲みながら「越後三面山人記」なんぞを開く。
流す曲はレオンハルトか。静かなアンプだ。
並んだ1626が雪に埋もれた笠地蔵のように見えてきた。
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by meltcheese | 2017-01-14 22:32 | 再生装置
6GA4 シングルを作る
c0185653_22173193.jpg先日ロフチン- ホワイトで構成した1626パラシングルは、
簡易型である当初の回路を見直してずいぶんしっかりした音を出す様になってきた。
なかなかいいアンプになりそうな気がしている。
しかしまだ進化の途中であり、完成型に落ち着くまでいま少し
定数の変更を楽しんでみたい。


シングルアンプとなると思い出す青春の記憶がある。c0185653_22202622.jpg長町二丁目のSKアパートは一間が上下3世帯ずつ並ぶ、共同トイレの安アパートだった。
学生運動の嵐も去り、世の中は少し落ち着きを取り戻してきた感があったが、
c0185653_22194093.jpg急速に物価の値上がりが続き、社会全体がざわざわとしていた。

大学は相変わらず荒れていて、やる気はとんと起こらなかった。
そんなところに住んで永島慎二の「漫画家残酷物語」や「 フーテン」の世界に浸っていた。
その頃、何かの雑誌で見かけた6AQ8だったか6BQ7Aかのドライブによる
6GA4シングルアンプが無性に作ってみたくなり、珍しくそれに執着して、
TANGO U-808OPT、倍電圧整流用トランスなど喰うに困るような生活をしていた
貧乏学生の俺が、何かから逃げるように高価な部品を集め始めたのだった。



c0185653_22215797.jpgアルミの弁当シャシーを下塗りをして黒色に塗装した。レタリングで文字入れもした。
その音はあまり覚えていないが、格好だけはよかった。
透明アクリル板でケースを作り灯を入れない時は上にかぶせて
その上にメスシリンダーに挿した枯れた芙蓉の萼を飾ったりして悦に入っていた。
それで御多分に洩れず、マルウォルドロンや笠井紀美子、コルトレーンのLPを
聴いていたのだった。今から40余年も前のことである。

ずいぶんと時間が経過したが部品は壊れず今でも残っている。
そうだ思い出の6GA4シングルを復刻してみようかな、と思い立った。
シャーシーはあちこちぶつけて歪んでいるが、今でも使えるはず。
当時はOPTにU-808を使ったがこれは先日作った1626パラシングルに
転用してしまった。そうだ昔、超三結に使った東栄のT-850が4個ある。
これでなんとかなるだろう。
今回もロフチン-ホワイトを採用。ただし2本しかない老体の東芝製6GA4を
気遣ってPWR SW ON後の電圧の上昇が優しくなる様、出力菅とドライバーに
電圧をFETとTRによる二段リップルフィルタを通して供給する。
ドライバーは1626の時にも使った6J4。2段アンプ。
今のところ6GA4には1菅あたり22mA流すことにして
大事に使おうと思っている。
T-850は最終的に二階建て。
10分ほどしてあったまってくるといい音になる。



このアンプ、つけて音を聴いているともう半世紀になんなんとする匂いが蘇ってくる。
それと同時にいろんな記憶も。

明日で2016も終わり。
静かな年の瀬になりそう。
みんな良いお年を!!

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by meltcheese | 2016-12-30 19:30 | 再生装置
”ダーリン”アンプ
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c0185653_22375037.jpg”ダーリン”アンプと呼ばれるのは出力菅に1626を使ったSEアンプシリーズの総称。
大抵単純な2段アンプで最小限のパーツを使う。
回路的にもオーソドックスな段間コンデンサーで結合するタイプと
直結タイプがいくつかある。
参考にしたのは直結タイプの出力菅パラのモデル、Double SE。
使う1626四本に対しカソード抵抗とカソードコンデンサーが一本。
同じく初段菅8532(ドライバー菅)で使うカソード抵抗も一本、RLで共通。

こんなのでちゃんとまともなステレオの音が出るんだろうか?
しかし回路をよく見てみると巧妙に簡略化されたロフチンホワイト。
このままじゃぁNFBはかけられませんな。でも必要とあらば初段カソードを
RL分離してしまえば、OPTからカソード帰還をかけられそうだ。
部品点数も少ないので、一丁試してみるか。
電源はオリジナルの傍熱整流管、平滑チョークを使うオールドタイマー型から
Di整流、PWR FETをフィルターとしてゆっくり高圧を立ち上がらせる回路に変更する。

なんじゃそうなるとペルケ師の
シングルミニワッターの回路と同じじゃぁないか。


今の所、整流以外はオリジナルのまま、ノンNFBで聴いている。
PWR FETの出力側にいれた47μの電解コンのおかげで電源のインピーダンスは十分に下がっているはず。
心配した左右クロストークはどの程度取れているだろうか。
とまれ、OPTにU-808を使ったせいなのか、十分クリアーな高音に加え、久しぶりの豊かな低音。
昔どこかで聴いた三極管シングルの音がしている。ハム全くなし。
狭いリビングだが、それを揺るがすほどのパワー感は久しぶりである。c0185653_22384487.jpg

音量調整用VRを回すと変なガリが出たが VRを替えたら治った。
プレート電流は最大許容損失5Wギリギリのところで1626一本あたり30mA弱流れている、
PWR FETのS側で電圧360V程度。もう少し高いB電圧が欲しいところだ。
利得が少し大きすぎるので、トランス出しUSBDACからの信号をパイ型アッテネータで
10dB近く減衰させている(いづれNFBを...)。

これ;この音、ロフチン-ホワイトの特徴ですよね。
思わぬ展開で図らずもロフチンホワイト回路を作っちゃったことになる。
歪みは差動プッシュより大きいような気がするが
高音部は同様にスッキリ、何より豊かな低音に特徴がある。
少し音を大きくして聴いた方がいい感じ。正直、良い音してます。
これからもう少し色々追い込んで、f特を測ってみよう。


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銀杏の黄金色の落葉が敷き詰められた南アルプス市のひと気のない神社の美しい佇まい-黄金神社。秋です。甲府のJazz喫茶"アロマ"の店主Fさん写す。リスペクトを込めて掲載させてもらいました。
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by meltcheese | 2016-11-21 20:11 | 再生装置
ストーブあるいはデロンギアンプ
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c0185653_17433746.jpg若い頃からこの類のアンプだけは作るのをちょっと遠慮したいと思っていた。
回路は単純明快で部品数は少ないが、その部品一つ一つは高級品をつかうこと。だとか、
電源には傍熱型真空管で整流を行い、チョーク平滑の400V以上の高圧をつかう。だとか
パワー管のカソード抵抗は、40ワット以上の無誘導巻き線抵抗はたまたホーロー抵抗か、
放熱器付きの高価なメタルクラッド抵抗を採用すること。とか。
とにかくその決まりがなんとなく電気消費量無視の物量権威主義的匂いがして敬遠していたのだ。
差し障りがあるなら許してほしいが、ロフチン-ホワイトアンプのことである。

12AX7A-1626の2段構成のペルケ式差動プッシュプルアンプ、10年以上も前に作った。
おとなしい音を出していた。
たすき掛け中和とか色々やったが高域の伸びが物足りなくて、しばらく飾り物にしていた。
5年前の震災で棚から落ちたが曲がっただけで真空管もわれず無事に生き残った。
そんなところが健気で、近作のペルケ式USBDACを通して聴いてみたところ、
意外や上品な高音を出すことがわかった。
しばらくそうして聴いていたが、最近PWR ONの立ち上がりでガサガサ、ゴソゴソと言い始めたので、
いっそ新しい回路で作り直そうかと思い始めていた。

リビングで稼働中の6N6P差動プッシュの品位ある音を習いながら、もう少しパワーが取れたらなどと、
1626でA2領域まで振れる差動プッシュ回路を模索していた。
とすると、ドライバーはやっぱり石ですなあ、そうすると今までのシャーシーは使い回せない。
新たに作らなくてはならないのか..。最近力も根気も無くなって、しんどいな。
と、回路も決まって部品集めが始まってからも、ちょっとこの構成で行くか逡巡していた。

不意に10年ほど前に秋葉の真空管やさんで教えられたサイトのコピーを思い出した。
それはこれがステレオのオーディオ回路なの!?と思うような回路図だったが、1626を買った時
半信半疑で勧められるままにドライバー管8532W/6J4WAも二本買っておいたのだった。

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c0185653_17393679.jpgそれは SE1626 James DC Double "Darling" Amp というものだった。
回路はよくみてみるとロフチン-ホワイト アンプそのもので、1626のパラシングルロフチン-ホワイトと
呼んでいいものだった。回路が簡単、以前に載っていたU-25x2の位置になんとかU-808x2が載せられる。
12AX7Aソケットがあったところにもドライバー管用7pinMTソケットを取り付けることができる。
カソード抵抗はセメント抵抗10Wの3パラをつかえばいいじゃない。
チョークコイルもやめて2SK3411あたりでゆっくり電圧が上昇する平滑回路を採用すればいいかも...と。

あれほど毛嫌いしていたロフチン-ホワイト 、8532-2x1626SE直結アンプの出来上がりである。
二人目の孫もできて、部屋にカソード抵抗から出る熱のストーブが欲しい季節でもある。
入力信号のあるときにVRを動かすと大きいノイズが出る(入力ないときには無音)のが不思議。
こんな回路でと思われるパワー感が感じられ、ジャズやロックに最適と思われる、結構な音であった。
前の12AX7A-1626のペルケ式差動プッシュプルと外観はほとんど変わらない。
詳細レポートはのちに続く。
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by meltcheese | 2016-11-14 18:02 | 再生装置
花粉の季節のプリ作り(II)
スパゲティー状態で試運転が完了したトランス出しラインバッファー。
動くのは確認したが、実際のケーシングとなるとこれが金属加工を伴うのでより一段と手間がかかることになる。
気力体力がないので、すぐにとりかかれないでグズグズやっていたら時間ばかりが過ぎていってしまった。

今回もタカチの高さ1UのHENケースに収めようとしたが、全部はとても入りきれない。
仕方がないのでツインエンジンよろしくトランスを上に突き出して取り付けることとした。

そうするとリード線とりだしピンの穴を正確に開ける必要があるが、道具立てが揃ってないから精度を出すのが大変だ。
ボール盤はだいぶ以前に安物を調達しておいたのだが試料台側にY軸送りのステージが無いとこういうことは無理。
結局ポンチさえも正確に打てず、5個ずつ直線上に並んだ、クリアランスのない4mmφほどの穴20個を
開けるのにひどく時間がかかってしまった。まあ隠れるところなので接触しなければよしとするか。

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スペーサーをかませて半割の上ハーフ側にボードを載せていく。
 AKI-DACの小さなボードもとりつけた、

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搭載完了
三日見ぬ間の桜かな。満開になった盆栽八重桜と記念撮影

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フロントは付属のアルミにかえて透明黒のアクリル板を使って、遊んでみようか。
USBの穴を開けるのも楽だろうし、DACから漏れだす青い光もパイロットランプがわりに使えそうだし。
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今日はあの震災がおきた日から数えてちょうど5年目に当たる特別な日だ。
我が家に関してはとんでもないひどい被害を受けたわけではないのだが、
5年も経つというのに一向に心は晴れず、
むしろ様々なおもいがどこかに澱となって降り積もるばかりだ。
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by meltcheese | 2016-03-11 01:09 | 再生装置
花粉の季節のプリ作り
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まだ三寒四温とまではいかない。
すごく冷え込んだ日が続いたとおもうと異常に暖かい日が間に挟まり、体がキツい。
とはいっても、日差しは日増しに春めいて、
家の中に取り込んだ鉢植えは、積算気温通りに蕾を膨らませている。

ボケは正月から咲きはじめ、まだ次々に花を咲かせている。
八重の櫻も、急に蕾が膨らみだしちらほら開きだしている。





c0185653_15564318.jpgもう持ち込んで3年になる想い出の甲州小梅も元気だ。
樹形をつくっている途中なので花は少ないが
二輪三輪と開く小さい花から馥郁と匂い立つ香りは
エイジングで鈍くなった嗅覚にさえ強く感じ取られ、
同時にあのキンと澄んだ
盆地の早春の青空をおもいださせるのだった。





だらだらやるといつになっても終わらないと思い、花粉のシーズンがはじまってしょぼつく目を
擦りながら半日でつくりおえたトランス出しラインバッファー。
電源を繋いでテストすると...、片チャンネルの電圧配分がおかしいのですわ。う〜ん、どこですか?
あー、ここだここだ。一カ所ハンダが浮いていた。
こういうもんです、折角急いだのに結局、遠まわり。
トラブルシュートに更に半日以上も時間を費やしてしまった。
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c0185653_15595786.jpg音出しデスト中。相も変わらぬスパゲッティ仮配線だが見てくれとは大違い。しっかりとした音がでている。

もうつくって9年になる12AX7A-1626PP二段差動メインアンプでならしてみる。 
丁度いまから5年前の震災で棚から落ちたが真空管も割れずに助かった。
OPTののる真鍮シャーシが曲がったがコンパクトにつくったせいかそれほど歪みもせず
なんとかたたいて修復した。

このメインアンプ、測ってみるともう15kHzをこえるあたりからf特が落ち始める。
今まで聴いてきておとなしいオーソドックスな音をだすやつと思ってきたが、
このトランス出しラインバッファ(プリアンプ)でドライブしたときの音と云ったら、どーよ。
地を這う低音、細部がくっきりとした高音、しかしはしゃがない、品のある豊かな音を出し始めるのだ。
音は写真に写らないのが残念。

一昨年もDACの同じセットをつくっているが、目がね〜。年ごとに組むのがしんどくなるのを感じた。
いつできあがるのかわからないサグラダファミリア状態は避けたいのだが、
いまだ煩悩断ち難し。
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by meltcheese | 2016-03-06 16:44 | 再生装置
古いトランス
c0185653_0374766.jpgまた1年前と同じ形式のトランスをヤフオクで落札してしまった。 それは
もう一台インターネットラジオ用のDACラインバッファが必要になったせいだ。

記されたハンコでこのトランスの製造年月をみると、

66年11月と67年06月とある。
西暦だろう。
西暦-和暦変換表をみるとそれぞれ昭和41年と昭和42年ということになる。


ああ、それは俺がちょうど大学に入学した年である。
思い出せば、当時俺はまず親戚の家に寄宿することになったのだった。

音とは音楽とは..........何も造詣がなかったな、あの頃は。
音楽を聴くのが好きといっても実家にいる間は、製作記事を読んで
見よう見まねでつくったポンコツアンプを通してラジオの木製キャビネットを
改造して取り付けられたパイオニアだったかナショナルのダブルコーンスピーカ
からでる音だけがオレのすべてであった。

大学に入って親元を離れ不自由な生活をはじめてしばらくは、深夜放送をきく
トランジスタラジオさえもってなかった。


23dBmの余裕を持つこのタムラの古いトランスは、今のデジタル時代になって
ペルケ氏の回路で再び蘇り、年寄りの耳にも圧倒的に精緻な音を
提供してくれている。

ゆうべラインバッファの電源部をまず作った。
あの頃すでにこのトランスを通った”いい音”を知る”違いの分かる”玄人筋の
人たちが何人かいたのだろう などと思いながらね。

この回路から再生される音はほんとうに豊かなんだ。
聴いていると、あの時撮られた白黒印画紙に焼付けられたあの頃の映像が
不思議に色を帯びて生き生きと蘇ってくるようだ。

記録された音の再生はどこか写真につながる。
ああそうだ、いい音やいい写真。どちらも遠い昔を鮮やかに振り返ることができる。



ここに来て真冬の雰囲気である。
ああ、早く春がこないかなぁ。
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by meltcheese | 2016-02-23 01:45 | 再生装置
トランス式ラインバッファー 付きUSB DAC をつくる(2)
ボード間を仮結線して負荷抵抗やNFBに抱かせるコンデンサーを替える。
メインアンプも替え、夜、昼、夕暮れに、寝起きに、聴く。
とっかえひっかえ、試聴に次ぐ試聴。
新装なったLCフィルター付きDACのチューニング。
c0185653_1804333.jpg

音のキャラクターを決めるトランスは”くせ者”と云われるTF-3を使った。
負荷抵抗が高いとたしかにはるか高域が少し持ち上がるようだ。
でも推奨負荷抵抗値では聴いた限りざらつきは感じられない。
なによりの特徴は腰が据わった音がすることだ。
しっかりした定位とすばらしいヌケ。聴感上とっても好感の持てる音がした。

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アルミアングルを切ってケースをつくる。ビス止め。
穴あけ、切断それぞれの精度が出ない。
が、曲がりなりにそれらしいモノが出来上がって組み込む。
久しぶりだからアー疲れた。掲載時未完。

c0185653_1843752.jpg

このトランス式ラインバッファー 付きUSB DAC 。
LCフィルターになってますます透明な音をだすようになった。
インターネットラジオをよく聴くようになって、つくってよかったものの一つ。
これまで眠いなーと思って放置していたあなたのメインアンプも、これにつなぐと
俄然艶のある、目の醒める音をだす名器に変身するかも。おためしあれ。

トランス式ラインバッファー 付きUSB DAC をつくる(1)はここ
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by meltcheese | 2014-12-12 19:33 | 再生装置